猪猟の実戦で犬を放したら帰ってこない、こんな猟犬では狩りどころではありません。この様なことが起きないように仔犬のうちから引綱訓練をします。
普段からの訓練で、写真のように犬を自由自在に操るのは仔犬のころから猟人(主人)の傍に置くことが目的になります。毎日仔犬に綱を付けて1キロ位を1時間かけて散歩します。住宅街でしたら、仔犬が3ヶ月位から車で移動し、人の少ない小道などで犬の名前を呼び散歩します。「仔犬を引く」のではなく、「仔犬に引かれる」ように行います。
始め3日位は歩かないので、引綱を持ってしゃがみ込み、仔犬が綱の長さ位歩いたら仔犬の動きに合わせて綱を伸ばします。ここまでは綱を引かないでください。出来たら褒める、声をかける、一口餌をやるなどが大切です。この時期には必ず毎日訓練する事、絶対に仔犬を叱らない、綱を引っ張ったりしないことは必須です。また一緒に走らせ「待て」で急に止める事も教えます。これは非常に大切になります。
このような初期訓練を生後6ヶ月までに行います。この訓練で覚えたことが実戦で活かせます。田宮系猪犬の訓練はこれだけで立派な猪犬に仕上がります。