グループ猟の方法

グループ猟には、獲物がいる山などを(事前の情報収集が必要です、地元の方との交流が不可欠です)複数の猟師で囲います。この猟師を「タツ」(タツマという地域もある)といいます。タツを現代的に表現するならスナイパー。例えるならば、精鋭揃いの米軍シールズです。

 

自分の立ち位置(ポジション)を決めたら、そこから動いてはいけません。食事もしてはいけません。立ちションもいけません。(獣は臭いに敏感です人間の100万倍の鼻を持っています)声も出してはいけません。ひたすら獲物が来るのを待ち、自分のポジションに獲物が来たら必ず仕留めなければなりません。

 

昔の人もタツは「岩の前に立ったら岩になれ」、「大木の前に立ったら大木になれ」と言われていました。最近の猟では参加猟師も少ないのでタツが移動します。これを「移動タツ」といいますが、猟場をよく知り尽くしている人でないと、獲物と間違えて撃たれてしまいますから難しいです。

 

「こんな猟に参加するのは難しいなー」と思う初心者も、今のベテランといわれる人も最初は初心者ですから、「やりたい」と思う人が先に進めます。

 

タツが位置についたら、勢子(せこ=獲物の追い出し役)の出番!いよいよ猟が始まります!

タツの立ち位置(ポジション)がすべて決まれば、勢子が猟犬で獲物を追い出します。このタツの配置に時間が掛かることや物音を出すと、獲物が逃げてしまいます。初心者はまずこのことに気を付けましょう。

 

獲物を追い出す犬を使う人、この方を「勢子(せこ)」といいます。複数の勢子を束ね、猟犬を躾けられる方を「勢子長」といいます。この勢子長が仕切る猟犬で、猟の成果が決まります。

 

勢子長が猟犬を仕込みますが、企業や会社で人を育てるのも大変ですが、猟犬を仕込むのはそれ以上に難しい、ご自宅で犬を飼っている方でも、犬に自分の言うことを効かせるのは大変な苦労がいると思います。家庭で飼っている犬と猟犬は全く違う種類(種類は同じでもしつけが違います)です。

 

猪猟についてご紹介! 大物猟の中で鹿猟は猟犬の活躍がいまひとつです。鹿の足はとにかく速いです。車で追いかけないと追いついて付いていけないほど速いので、猟犬で追いかけて仕留めるというよりは猟銃の腕前に左右されることが多いのが鹿猟です。猟犬猟と一緒に猟を楽しむのは猪猟だと言えます。