猪犬を飼いたい、猪猟に優秀な猟犬を連れていきたい方に朗報です。単独猟でも猪がどんどん捕れる、猪止めの名系仔犬が元気に育っております。当犬舎では100頭位在舎する猪犬の中から猪芸が優れた一流猪犬同士の交配によって仔犬を作出しております。お譲りした仔犬は素晴らしい猪犬に成長して全国で大活躍、猪猟人各位に大変喜ばれております。これらの猪犬は60年の歴史が物語る「田宮系猪犬」です。
譲渡金額10万円(送料別)生後60日で譲渡いたします。
譲渡金額15万円〜35万円(訓練内容による)
但し主人との相性がありますので、犬舎(川崎市麻生区)にご来舎いただきます。
ご入力いただいた電話番号へ田宮オーナーよりご連絡差し上げます。
生まれながらに持ち合わせた天性の猟能を受け継いだ仔犬達、猪猟はもちろん鹿猟や番犬として十分才能を発揮します。天性の猟能の中の特徴は「鳴き声」で「寄せ鳴き」、「止め鳴き」、「絡(からみ)鳴き」と実戦での鳴き声は絶対に途切れることなく、時々の様子を主人に知らせます。更に凄い猟芸は「咬み止め」、「鳴き止め」は当たり前で、田宮系猪犬でなければの最上級芸、「射竦(いすくめ)芸」までも仕上げることが出来ます。このような田宮系猪犬を次世代迄引き継ぎたいと考えますので、仔犬ばかりではなく、基礎訓練を実施した若犬もお譲りいたします。
※ 射竦(いすくめ)芸=猪を睨みつけ、逃げたら咬むという姿勢を止め置くこと。(寝屋止め)
田宮系猪犬(シシケン)とは?
私が人生を懸けて60年作り育て、守り抜いて来た「田宮系猪犬」、私が猟を始めた60年前の大物猟はグループ猟が主で、単独猟で鹿を狩る猟師は少ない時代でした。猟犬も千差万別で、私も最初はブルーチック、ビークル、紀州犬それぞれ訓練をして猟に挑み熊、鹿猟も上手く狩れるようになり、ブルーチックは猟犬の全国大会で2位2回、3位1回にまで成長しました。
当時の大物猟は紀州犬が主でしたが紀州犬は改良され「小竹系」、「細田系」と名犬が出て来たので、細田系紀州を20頭ほど飼育しましたが、山で喧嘩する、獲物を見つけても鳴かないなどで諦め、「四国犬」を(50万円~70万円で)、「熊野犬」2頭(150万円)更に「屋久島犬」などを購入して改良に改良を重ね創意工夫の末やっとのことで完成したのがこの一流芸の田宮系猪犬であります。
田宮系猪犬の誕生まで
しかしながら完成した田宮系猪犬軍団といったところで、これらの猪犬たちがどれでも種牡や種牝になれる道理はないのである。天性の資質の良い仔犬を作り出すためには、5頭や6頭の猪犬をどのように組み合わせた見たところで良い仔犬の誕生は無理なことである。私は完成犬の中から実戦で使っている「一軍の猪犬15頭を」限定して牡犬と牝犬の相性を精密に分析してお互いの資質が最大限に高まる様に見定めた上で仔犬を作って見る事である。そして大切な事は、出来た仔犬を販売してその成長をお客様からよく聞く事であり、自らも実戦に使って見る事である。当然の事で良い結果ならばこの組み合わせを大切にして6回位使う事であり、悪い結果の組み合わせは使わない事なのである。この様にして作り出した仔犬を繰り返し繰り返して分析し検討する事で「ばらつきのない完全に固定した」「素晴らしい天性の資質を持った田宮系猪犬の仔犬達が誕生する」のである。
特に私が心がけている田宮系猪犬作りの秘策は実戦で見せる種牡と種牝の一流芸、つまり、第一は鳴きである。そして第二は咬みと絡みであり、第三は良い鼻と足の速さである。この三項目をよく見定めた上で上手に交配に活用する事なのである。それならばなぜそんな事がそれほど重要であるかというと、天性の素質の良い猟芸等全ての猪犬の持ち味は種牡と種牝の交配によってのみ作り出されるからである。尚、当然の事である仔犬が持って生まれた基盤芸を更に高めて名犬にまで登り切るのは実戦に次ぐ実戦という事になるのである。
実戦で見せつける天性の猟芸
猪猟の主役は猪犬であります。山で猪犬を放したらどこかに飛んで行ったきりでは猪猟どころではありません。当然の事大切な一日を猪犬探しに終始するのでこの苦労と味気無さは経験者でなければとても分かりません。そんな実践にならない様に猪猟人たる者は常に「引き綱訓練」や「実践等」で愛犬たちを十分に鍛錬しておきたいものである。それでは田宮系猪犬の天性の猟芸、つまり「何時でも、何処の山に出向いても、只一人で大猪をいとも簡単に捕れ、心より猪犬猟の醍醐味を味わえる」そんな実践を紹介致します。田宮系猪犬達は良く訓練されているので猟場で猪犬達を放しても決して主人から遠くに離れず、いつも50~70m位で必ず連絡を取りながら猪を狩り込みますが、猪犬達が私から150~200m離れると必ず猪を発見すると「ワン・ワン・ワン」という区切りの良い「寝屋鳴き」が始まります。これが有名な「寝屋吠え」です。こんな状況では主人や勢子長はゆっくりゆっくり鳴いている猪犬達の後ろ15~20m位の所に寄り付いて鳴いている猪犬達の前を良く良く見る事である。ここで犬達の一頭でも鳴いて猪の寝屋に飛び混めば、猪は必ず飛び出して逃げてしまいます。一流芸の猪犬ならば決して飛び込まずに寝屋から10m以上離れた所でスロービデオの様に寝屋吠えをつづけるのである。寝屋猪はなかなか発見しづらいものであるが注意して見ていると猪がゆっくり立ち上がるのですが、その時こそチャンスなので良く狙って一発で仕留めるのである。これが猪猟人羨望の「寝屋撃ち」であります。次にこの寝屋撃ちに失敗すると猪犬達は当然の事で逃げ出した猪を猛追してワン、ワン、キャン、キャンの連続鳴きに変わり(追なき)絶対に猪を逃がさず近くの谷あたりで止めるのであるが、この場での咬み止め芸は猪犬芸の最たるもので猪犬が全犬(三頭位)で猪に寄り付いてがっちりと猪を咬み止めて完全に動けなくしているのである。この時の鳴き声はワン、ワン、ギャン、ギャンの連続鳴き(止め鳴き、からみ鳴き)である。
田宮系猪犬の天性の猟芸
対戦している猪はグォーッ、グォーッ、ガチャ、ガチャと牙を鳴らして(猪が母親で仔猪がいる時はブウ、ブウと豚のような鳴き声である)立ち向かい山に轟き渡り山が揺れ動く大激戦となるが、この瞬間こそ猪猟人の待ち望んだたまらない時なので素早く現場に寄り付いてズドンと一発で仕留めれば良いのである。しかしながら猪を撃つ注意点は、この咬み止め芸は半端なものではなく全犬が猪に咬み込んで動けなくしているので止めている猪の後ろからそっと近づいて「絶対に犬達を撃たない様に銃口を猪に3㎝~4㎝近づけて、首に近い肩から地面に当たる様に撃ち込むことである」これを「刺し止め撃ち」と言って一番安全な打ち方なのであるが、危険を伴う撃ち方なので主人や勢子長は何度も何度も繰り返してこの刺し止め撃ちの技術を修得しなければならないと思うのである。尚、この時期の散弾は1粒弾である事、6粒は厳禁である。以上が100kg以上の猪との実践とその対応策であるが、100kg以上の猪との対戦となると猪犬の止め芸二味も違う鳴き止め芸になるのである。寝屋から追い出された大猪はすぐ近くで止まるのであるが、やっかいなのは「猪犬ぐらいは怖くない、来るなら来てみろ、一突きで切り裂いてやる」との反撃の準備なのである。その証拠は大猪が決まって選ぶ戦いの現場が「大木の根本」とか「水のない滝壺」に陣取るのは大猪の弱点である尻と後ろ足を守るためなのである。これに対戦する田宮系猪犬の大猪対策は心得たもので咬み止めが無理だと思うと「15m~20m位間を取って大猪が陣取った滝壺の下の谷の扇状に陣取って対戦するのである」鳴き声はワン・ワン、ギャン・ギャンであるが、鳴き声にしばらく間があるのである。つまり大猪が猪犬達を突いて15m位突進して来ると猪犬達はきっちりと応戦して大声でワン・ワン、ギャン・ギャン鳴くのである。大猪は猪犬達の直ぐ前まで攻めてくるが猪犬達の強烈な止め鳴きで攻めきれずくるりと回って元の滝壺に戻るのである。この時の大猪は尻尾をピーンと立てて勝ち誇って滝壺に戻り「くるりと向きを変えて犬達をにらみつけるのである」猪犬の鳴きに間があるのは大猪との対戦がこのように間がある時であり、決して止めの現場から大猪を逃がしはしないのである。一方大猪は同じ行動を何度も繰り返すので、主人や勢子長は谷下から愛犬達の直ぐ後ろにゆっくり近づき身の安全を計りながら大猪が滝壺に帰り「くるりと猪犬達の方に顔を向けたとき「頭を狙って打ち取ること」なのである。
ライフルの場合は少しぐらい離れても見通の良い所から立木などに銃を添えて確実に打ち込むことである。大猪は半矢になると恐ろしいので呉々も一発で仕留めるのが何より大切な事である。以上の事柄を実践で繰り返すことで名犬になるのですが、その前の段階で一流芸に仕上がった3頭を限定、この猪犬達を実践に引き込むのである。その理由はたとえ「田宮系猪犬が良い犬である」と言ってみたところで実戦ではどんな猪が飛び出すかは分かったものではない。素晴らしい猪犬ほど三歳位までは怖いもの知らずで「行け、行け、ドン、ドン」であるから、一瞬で猛猪に裂かれて命を落とす恐れがあるからである。私は猪犬の命を守るためにも3頭かけるのが理想だと思っている。更にこの3頭の猪犬を使い続けると5年位でこの中の1頭、つまり先導犬を一頭引きで叩き上げるのである。その様に訓練すれば天性の猟芸は一段と進化して「おびき寄せ芸」(主人の前に猪を連れて来る)や猪の周りをぐるぐる回る「ラウンド芸」等をいとも簡単にやり遂げる様になりついには「最上級の芸」つまり大猪を「こら!逃げたら咬むぞ‼と間を取って睨みつけて止めきる」「射竦(いすくめ)芸」まで見事にやってのける名犬が誕生するのである。この名犬こそが世に言う「一銃一狗」(いちじゅういっく)つまり単独猪猟で一頭引きする名犬なのである。
名犬への道
尚、名犬にするのに大切なので言い置きたい大事なことは。
その①実戦で猪犬達が止めた猪は必ず打ち取る事。
止めた猪を逃がしてばかりいたのでは猪犬達は毎回逃げた猪を追う事になるので、その結果必ず「追い犬」になるのです。(追い犬になると単独量では使えない)
その②実戦で猪犬達が止めた猪は必ず打ち取る事。
この①にも②にも撃ち取ることの繰り返しが、猪犬達の犬芸を高める唯一の方法であり、主人が実践で猪犬達にしてやれる唯一の手助けである。撃ち取ってやれば当然のこと「止め犬」に成長するのである。
猪猟人たる者は実践では愛犬達が狩り出した猪は頑張って必ずこれを撃つ事が猪犬芸を高める手段なので、この努力を決して忘れてはならないのである。私は以上の通り65歳までは田宮系猪犬作りに専念して来ましたが、65歳からは出来上がった名犬群を引き連れて、山梨、長野、群馬、栃木、千葉の各県や生国の新潟県にまで出向いて狩猟の楽しさを味わいながら素晴らしい犬芸に完成した田宮系猪犬芸を確認しながら各県の有名クラブの指導や宣伝を続けてきました。当然の事私は「一人で捕れる猪犬作りがモットウだったのでここまでは単独猟でした。私は第一期黄金時代は「アニー号、トム号、ミス号」第二期は「奈智号、竜号、千代号」第三期は「富士雄号、クマ号、ラン号」第四期は「ヨシ号、マロ号、シロ号」(必ず牡犬2頭、牝犬1頭の組み合わせ)の名犬群を引き連れた記事を全猟誌に投稿して全国に発信し続けて来たのである。私はこの間は猟期中に猪50頭以上を捕り続けて各県の有名クラブの指導に当たりながら素晴らしい田宮系猪犬を全国の猪猟人に紹介と宣伝活動をやって来ましたので、全国の猪猟人から仔犬の注文が殺到して現在では猪猟師のもとでは田宮系猪犬が大活躍をしているので大変喜んでいるところであります。しかしながら以上の記載の全ては天性の仔犬を販売して皆様に心から猪猟を楽しんでもらいたいからであります。